―ユージェニクス―
‖拜早・咲眞編

―1―



「…すごい!こんなとこ知らなかったー!」

「でしょ…最近人が入った形跡もない。目立つもの程案外皆気にも留めないんだろうね」

「…で?ここをどうするんだよ、ぶっちゃけ全然城っぽくねーぜ」

「ね、ね、拜早ってばまだ城のイメージ西洋みたいよ?」
「だね。どうやったってここじゃそんな外観無理なのにね」
「聞こえてるぞ!もうそんなイメージねぇよっ!」
「「もう?」」
「揚げ足取んな!!ったくおまえらなぁ……」

「あはー拜早は可愛いなぁ」
「やめろ」
「あーダメだよ咲眞!拜早を好きになっちゃダメだからね!」
「大丈夫ー僕が好きなのは茉梨亜だから」
「よかった!」
「何が?!てか話進んでねーんだけど!どうやってここ城にすんだよ」

「そうそう、まぁ城っていうか一種の秘密基地みたいな感じなんだけどさ」
「わぁーい秘密基地ー!」
「規模でけぇ秘密だな…このでかい建物全部改造するとでも?」

「うん、結局そうなると思うんだよねー僕凝り性だし」
「「言えてる」ー」

「ここならみんなで好きな事出来ると思うんだ、住む事も改築も銃の練習だって出来るんじゃない?」
「うんっ広い場所とってテリトリー色々作れるね!」
「つまり自主活動が出来る家みたいな…と」

「そう、家だね」
「憧れの三人暮しね!」


「………まぁいいんじゃねーか?」

「あらっ拜早が照れてるっ」
「照れてねーよっ」
「茉梨亜と寝食を共に出来るんだもんねぇ」
「だからなんだってんだ笑うな咲眞っ」
「あははは」



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