ココロノカケラ

かなり降っている。

雷の音もして、

稲光が暗い室内を照らす。

あのままずっと

降り続いていたようだ。

あたしは窓に近づいて、

カーテンをそっと開けた。

空が光るのが見える。

街頭のぼんやりした明かりに

目が慣れてくる。

と、

辺りの音もかき消しながら

落ちている雨の中に、

何かが動いた。

身がすくむ。

心臓が引っつかまれる。

黒い影がそこにいる。

そうだ、

いる、のだ。



< 103 / 137 >

この作品をシェア

pagetop