世界の果ての空。
不必要なほどの大画面に映し出されるニュースも、せわしなく走り回る看護婦の姿も、一つ一つの螺子が絡まるように動いている。
腰に無理やり装着されたコルセットが少し息苦しかった。
妙な圧迫感。
視界に入る景色が、一瞬一瞬、確実に変化してく。
失うことも変わってしまうことも嫌いなあたしには、少し悲しく映る。
「月永さん、月永陽さん」
看護婦の無機質な声が、遠くから遮るように聞こえた。
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