放課後の人魚姫。


小学生の頃、泣きながら家から出てきた私を、ずっと黙って手を繋いでくれた。

「どうしたん?」

って静かに聞いてくれた。


私は、その時には怜が愛しくて、愛しくてたまらなかった。



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