学校トランプ

ゲームスタート

カタカタカタ…

パソコンのキーボードを叩く指が速くなる。

ふふっ

これでやっと復讐ができる。

Jokerの復讐…

少女は不気味な笑みを浮かべた。


「やっと復讐が出来る…あははははははは…」


部屋に響く声で笑う。

カタッ


「みんな、正体がバレないようにね」


少女は悲しい顔で呟いた。

私達の怨みは消えない傷となった。

だから、みんなで考えた。

どうやったら愚かな人間たちに復讐できるか。


「醜い人間たちには復讐を」


さぁ、ゲームの始まり。

その名は『学校トランプ』。

少女の足元には無数のJokerが散らばっている。

暗い部屋のせいか、

Jokerがニヤッと笑った気がした。


「あなたが最高のカード」


少女はJokerのカードの端を指でなぞった。

ガチャッ

部屋のドアを開けた。

学校の腐った人間共は、私のことを分かるだろうか。

心配はいらない。

みんながいる。

学校に通う毎日も今日で終わるというのに。

馬鹿な人間共。


「修平…」


少女は誰にも聞こえないように呟いた。
< 3 / 79 >

この作品をシェア

pagetop