会えた日~いつの日かの続編~
2本目をスタートしてどのぐらいだろ?


陣痛もだいぶ本格的になった。


言い表せないぐらいの痛み…


『痛い…』


『大丈夫か?』


そう言いながらコウキが腰をさすったりしてくれる。


どんな痛みか想像したりしてみたけど、この痛みは想像の範囲を越えてた…


『新川さん。どんなですか?』


声を掛けながら監視装置を見る若い看護婦さん。


『痛いねぇ。』


慣れた手つきで腰をさする。さすり方が上手だって思った。


『促進剤を使うと、普通の陣痛より痛いんですよ。』


『そうなんですか。愛弓、頑張って!』


泣きそうなママさんの声。


聞こえてはいるけど、笑う余裕がない…


皆の思い…よく分かる


私達と同じように待ち望んでたんだもんね。


こんなに痛い思いをして生まれた赤ちゃんだもん…絶対可愛いに決まってる。


痛みと戦いながら、私は生まれてくるベビーとの対面を想像した。

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