トライアングル。
ふと、新聞が目に入る。

父親が購読している
スポーツ新聞で、
毎朝自宅に届くものだ。

朋希はスポーツは
出来ないが、
見るのは好きである。

その時、陽香が
目の前に昼御飯を置いた。

「はい、出来た。」

「いただきます。」

「はい、どうぞぉ。」

陽香が笑顔でそう言う。

母親の作る料理は
いつも美味い。

あっという間に完食し、片付ける。

「ごちそうさま。」

「はい、おそまつさま。」

二階への階段を
上がりかけた朋希に、
陽香は慌てて言った。

「あっ、朋くん!
お薬忘れてる。」

「あ。」

朋希はくるりと
方向転換をして、薬を飲んだ。
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