エージェント・レイ‐狂人の島‐
chapter3
どこまでも薄暗い、細い路地。

前日に雨でも降ったのか、ところどころに水溜まりがある。

誰かが捨てたのか、空き缶やスナック菓子の包装紙が散乱している。

湿気の強い、どこか淀んだような空気。

そんな中を、ひたすらに歩く。

感じるのは、強迫観念…とでも言えばいいのか。

いつ、どこから、襲いかかられるかわからないという圧迫感。

この市街地には…この島には、10万近い暴徒達がひしめいている。

その誰もが、正常な精神を保ったままの私に殺意を向ける。

これが、恐怖を抱かずにいられるだろうか。

とてもではないが、メインストリートを歩く事はできなかった。

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