そのコップは空(ソラ)だった。
「それと…」
私が立ち去ろうとするとき
先生が付け足した。
「生徒会と掛け持ちになっている
風紀委員のほうだけど…名簿どうする??」
私はちょっと考えてから先生に言った。
「可能であれば私と彼の名はそのままにしておいてください」
先生は微笑んだ。
「そう言うと思った」
もし許されるのであれば
この先もずっとこうでありたいと願う。
私は彼の風紀委員であり
彼は私の風紀委員であった、と―。
―END―