時 空 堂

┣記憶


「・・・ぎゃあぁあああぁぁあ」

「おいっ、薫、薫っ。大丈夫か?」

 龍の声が聞こえ、うっすらと目を開けた。私の頬を軽く叩きながら、焦ったような顔をして起こしていた。

 頭の痛みがあるけど、他はいたって平気だった。でも何かがおかしかった。

「りゅ・・・う」

 意識が少し朦朧としている。

「おいっ、大丈夫か?どうした?どこか痛いのか?」

「う、うん。だい、大丈夫」

 少しずつ、ゆっくりと体を起こした。

 頭がぼぅっとする。
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