俺様のち王子。[完]


「グスッ…神谷なんてっ…」



―――――!!



神谷は、私の気持ちを知ってか知らずか、私を抱きしめた。



「なあ、俺なんか唯の気に触ることしたか?」


さっきとは違う、

優しい瞳で、


…こんな顔もできるんだね。




でも、神谷は
分かってないんだね。



するっと
神谷の腕から抜けた。


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