俺様のち王子。[完]
7、恋してるんです。

◆唯SIDE




◆唯SIDE


あの日

雄斗にキスされた後


私は雄斗に告白された。


「あんなヤツなんかより、俺にしとけよ。俺は唯のコト泣かせたりしないからさ。」




正直、揺れた。


雄斗は、不器用だけど本当は優しくて私のコトをいつも見ててくれた。


だけど…


「ごめん。」


今の私の頭の中は、
神谷でいっぱいいっぱいだった。


「…俺諦めないから。アイツのコト嫌になったらいつでも待ってるから…。」


「…雄斗は優しいね。ありがと…」



そう言って神谷が走って行った道を、追い掛けるように暗闇のなか唯は消えた。




< 93 / 123 >

この作品をシェア

pagetop