Time Trip Love
7月22日 帰り道


2m位先に彼がいる。

灰二だ。

私たちは此処に
流れる川に
沿ってある堤防を
歩いている。

歩き慣れた帰り道だ。

小学校のときも、
中学校のときも、
今通っている
高校だって、
この道を歩いて来た。

川原にはいつものように、
遊んでいる子供、
散歩している近所の人、
無数に架かる橋、
そんな変わらない
風景が見える。

でも着実に
時は流れて、
私たちは大きく
なったようだ。

さっきの灰二の手
大きかったな。

私の頭に
乗っかっていた手。

灰二の手。

また大きく、ゴツゴツ
なっていた気がする。



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