Another:ただキミと一緒にいたかった
「なんで?
一緒に来てねぇの?
家、帰ったほうがいいんじゃね?」
ソイツは
頭を振って
「いない。
お家もない。」
何かを探すような
子猫みたいな目。
なのに、中身は真っ黒で
何も見えてないような目。
まるで
未来が見えてないような目だった。
「は?なんで?」
答えはひとつだった。
「あたしなんて要らない」
俺は
こいつの話し方・・・
この呆然とした言い方が
気になって仕方なかった。