先生にキス〈3〉
「戻ろっか。」



そう言うと、先生は私を抱き締めた。



ドキドキが最高潮…。



きっと、今の私の顔は真っ赤に染まってるんだろうな……。



夜だから、あまり目立たないのが、せめてもの救いかもしれない…。





先生はしばらく私を抱き締めた後、地面に落とした帽子を拾って軽く払った後、私に優しく被せてくれた。


「先生…、帰り道は分かりますから、手は繋がなくても……」


「……よくない。」



先生は、そう言うとニヤリと笑いながらすぐに私の手を握る。



ドキドキで手が震えてるから、繋ぎたくないのに……!



……もう遅いけど。




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