特等席はアナタの隣。
おまけ
「私が休んでる間、そんなに面白いことがあったなんて〜!!」

お昼休憩いつものテラス、3日ぶりに登校した麻美に、あの出来事を報告した。

「面白いって!!こっちは大変だったんだから〜!!」

あの後、教室に戻った私と和泉君は記者会見かっていうくらい取り囲まれた。

「冷やかされたり、妬み言われたり…。立花さんなんて泣き出したんだから」

私にとっては散々だったけど、麻美は爆笑していた。

「ま、でも良かったじゃん!これで公認カップルになれたんだし!」

バシバシと背中を叩きながら麻美は言う。

公認…ではないような気がする。
陰でコソコソ言われてるもん…。
あからさまに言ってくる子には、和泉君が容赦なく反撃してくれるけど、実際は結構へこんでいる。


「でも、いまだに告白も絶えないし…」

そう。彼女に一途だということで和泉君の株はドッと上がり、ますます人気なのだ。

「彼女としての自信がないよ…」

はあぁ、と深いため息をつく。


ふーん、と大したことじゃないという感じで麻美が言う。

「あ、噂をすれば。来たわよ」

振り返ると、慎君と一緒に和泉君がやって来た。

「…和泉君どうしたの?」

「今日から、迎えに来るから」

和泉君がにっこりと笑って言う。

「え?何でわざわざ…」

「木下、そろそろモカ返してくれる?」

そう言いながら私の肩を抱く。

「はいはい…どうぞお好きに」

呆れた様子で言う麻美の言葉を聞きながら、和泉君は私を連れ出した。




「…ねぇ、慎。モカはあれで自信ないんだってさ」

「えぇ!?黒崎があんなにベタ惚れなのに?…モカちゃんも罪な女だねぇ〜」


手を繋いで仲睦まじそうに歩くカップルを見ながらぼやく麻美と慎であった。


★おわり★

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