Bitter&Sweet



「泣いてないもんっ!」


クルッ
寝返りをうって お兄ちゃんに背中を向けて


ピタッ


壁に頭をつけた



ギシッ


お兄ちゃんはベッドに座って



私の髪を優しく撫でながら



「本当に黙っててごめん
ごめんなさい、姫」


私が無視をすると



「ごめんなさい、姫
すみませんでした、お姫さま

許して?お願い」



優しく 優しく私を撫でて


そんな甘い声で言ったって
知らないよ



「私に隠し事した」


「……ごめんなさい」


「恋愛とか結婚にキョーミないって言ったクセに」


「………キョーミないよ」


「ああいうグラマラスなのがお兄ちゃんのツボなんだ」


「……違うよ」


そう言ったあと


「………フッ…」


お兄ちゃんが笑い声をもらして



えっ!?お兄ちゃん笑った?


私が こんなに怒ってるのに



バッと振り返ってお兄ちゃんを見つめると



「あ…やっと、こっち向いた」


お兄ちゃんの目はとても嬉しそうに私を見つめてた



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