キミのことが好きでした
進路



夏休み中でも

受験生の僕らには
毎日のように補習がありました

きっと本当なら

僕とキミは何の違和感もなく
一緒に通ったことでしょう



「夏休みも一緒に行くの?」

「うん、タツが迎えに来るし」

「ふーん…」

「なんや?めがっち
うちと一緒に行きたかった?」

「そ、そうじゃないって!」



どう思っていたかなんて
僕にだってわかりません

ただ少しずつ
辛いことが増えて

元々口下手なのに

キミの前で話すことも
苦手になって



思ったことをそのまま

口に出してしまうのが
怖かったから

口数はどんどん
減っていきました





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