キミのことが好きでした



大切なお守りを握ったまま
一人部室で泣いていました

きっと試合のことだけじゃ
ありません

キミとタツのことだけでも
ありません



キミと僕とのこと

ずっと昔から今日までのこと

考えるほどに辛くて
情けなくて

悔しくて



すべてが思い通りになんて
なるわけもないのに

現実の厳しさを
知らなかった僕らは

いくつもの願いを
抱えていました

どんな願いも
努力無くは叶わないのに

何度も何度も
無垢に願って

期待して



叶った時には

そのありがたみを
忘れてしまうのです






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