吸血鬼と紅き石
第七章

説得

「やーだー!」

「ターニャ!」

案の定な様子にリイエンは溜め息を吐いた。

事の起こりはレンバルトの一言だ。

『あのガキはもう城には置いておけねェぞ』

レンバルトの自室で、二人で眠った時の事。

レンバルトがリイエンに告げたのだ。

どうして、と問うリイエンに返って来た言葉は。

『面倒臭い』

それと。

『何より…襲われた時はどうする?お前はあのガキを護れるのか?』

という、痛い言葉。

自分は、半分父である吸血鬼の血を受け継いでいるが、レンバルトのような力はない。


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