吸血鬼と紅き石
「…タ、ターニャ?」

リイエンはレンバルトの脇から少女に呼び掛ける。

「…なぁに、お姉ちゃん」

自分の方へと身体を向けるターニャの様子も表情も、何時もの見慣れたそれでリイエンは知らず一人胸の内で安堵する。

「ターニャ、それでね…」

「あたし、ダヤンに行く」

再び説得を続けようとしたリイエンだが、思ってもみなかったターニャの台詞に言葉が止まる。


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