加納欄の接触 シリーズ17
「アハハハハ。父は父ですよ。私は何も偉くないですから」

「あの、敬語やめてもらえませんか?私のほうが、年下ですし」

「あ、すみません。つい癖で、今までは私が下だったので」

「……どっちでもいいです。楽に話して下さい」

「すみません。あの、ところで、加納さん」

園田さんは、突然あたしの両手を握りしめて、胸の高さまで持ち上げた。

「な、なんですか?!」

「今晩、一緒にご飯食べにいきませんか?」


え?


人の気配がして、あたしは、右側を見ると、大山先輩と、高遠先輩が、外回りからちょうど戻って来たところだった。

あたしの顔が、一気にブワァッと真っ赤になった。

大山先輩は、一瞬立ち止まったが、すぐにあたしのところへ来た。

「おーおー。若い者どうし、イチャツクのはいいけどなぁ、場所はわきまえろよ。外も暑いのに、署の中まで暑くちゃやってらんねぇよ。なぁ、タカ?」

「お前はオヤジか、誰なんだよ欄」

あたしは、高遠先輩に聞かれ、手を握られたまま。

「本庁から研修に来た、園田慎吾さんです」

と、答えた。

「ふ~ん」

高遠先輩と、大山先輩がハモって返事した。

「苫利先輩と、組むことになったので、私は大山先輩と、組めって課長が(#^.^#)」

あたしは、頬を染めながら言うと。

「やだよ」

大山先輩は、チラッとあたしを見ると答えた。


(:_;)


ホントですか?


ホントに嫌なんですか?


ウリュ~(:_;)


「で、ロミオとジュリエットはなにしてんだよ?」

高遠先輩に、言われてあたしは、慌てて園田さんに握られていた手をはなした。

「いえ、何でも…」

「夕食のお誘いをしたんです」

悪びれる様子もなく、園田さんは、スラッと答えた。

「なんだ、飯か」

大山先輩は、そっけなく答えた。


なんだ。って(>_<)


誘われたんですよ?


あたし。


行っちゃっても、いいんですか(>_<)?


それでいいんですか?!


「仕事が終わればな」


シゴトガオワレバ?


それって(>_<)!


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