Turning Star
~麗side~



「……というわけで、回想は以上、よ。
 まさか、……直接乗り込んでくるなんて……。」



そう言って、藍は、ふぅと溜息をついた。























「死ななかったから良かったようなものを、……何で、あんたは、
 いつもそうやって一人で抱え込もうとするのよ!」


湧き上がってきたのは、どこか哀しげな響きを持った、怒り、だった。



























「……っ、ゴメンね、麗。
 心配をかけるつもりはなかったの。
 ただ、……傷つくのは、私だけで良いと思ったから……。」



藍の傷ついたような表情を見て、私の心は、更に痛んだ。
鋭利な刃物で切り裂かれたような、そんな気がした。
別に、そんな表情をさせるつもりじゃなかった。
ただ、……私に怒ってくれたみたいに、もっと私の事を頼ってくれても良いと
思っただけなのに……。






「……分かったわ。
 起こってしまった事は、仕方がないもの。
 問題は、これから、よ。
 だから、ほら、……泣かないで……。」


私は、藍の零した涙をそっと指で拭った。
傷つけてしまった事が、ただ申し訳なくて。
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