季刊『お屋敷ハンター』
ちん♪ とエレベーターの音がかわいく聞こえる。少し気分が向上致した。

上昇していくガラスの箱から見下ろせば、靴の下には、ツカエるガードマン柴田のじぃさんが、天晴れ、女を外へと放り出している光景。

ふふん。世の中にはだね、簡単に開く扉とそうではないものが存在するわけなのだよ、美人だからってね、おねえさん。


 自分よりも不幸な人物を作り出し、ちょいと良い気分で魔物との面会となったためか、相棒交換の交渉には良い感じの手応えが感じられた。

ご機嫌なオレの冷静にして余裕の正論は、今度こそオレを平和に導いてくれるかもしれない。
今度こそ枷は外されるとこかもしれない。

確約とまでは行かなくとも、一歩手前まではいけた感じ、よし!
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