この世で一番大切な人へ~モデル~

類side



俺の名前は辻宮類。自分で言うのはなんだがすっげえイケメンだと思う。かなりモテるし…でも俺は女に本気になったことなんてない。
あの甘えた声とか甘ったるい香水の匂いとか吐き気がする。絶対に俺は本気にならない。そう思い続けていた。

でも、俺はついに見つけてしまった。俺が本気になれる女を…そう相川夕奈。


これは今週のドラマの顔合わせの時のことだ。
俺は早く来て愛想を振りまいていた。そしたら…

ガチャッ


「おはようございます!」


ドキッ えっ!?めっちゃ可愛い///
俺こんなにドキドキしたの生まれて初めてだ。


あの子たしかこの前みんなが騒いでた超新星の相川夕奈だよな。すっげえ可愛い。あの子の相手役だったらいいな。


「よっ!類っ。なんか顔赤いぞ?風邪か?それとも… ニヤッ」


「冬真か…って俺顔赤いのか?」

「かなり赤かったぜ!どうしたんだよ。いつもは顔に出さないお前が。」


気づいてやがるのかコイツ。

あっコイツは俺の幼なじみの坂本冬真。一緒にモデルをやってる、俺のよき相談相手でもある。
相談してみっか。


「実はな…俺…一目惚れした。」

「そうか。お前が一目惚れな、一目惚れ……?一目惚れ!?お前が?いったい誰に!?お前の心を動かした天性の才能をお持ちの方は誰だ!!」


全く…大げさなやつだなあ。

< 39 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop