水晶の傷跡
 今度はマスターに視線が集う。一瞬だけかげりの見えた表情は、すぐにいつもの曖昧な笑顔に戻って、

「そうだねぇ。自分より身長が高いと気になったりはするかなぁ」

 よしよし、心のメモ帳に覚書き。

 ふと気付くと、三人が私を見ていた。首をかしげると、真ん中の彼女がぽつりとひと言。

「なーんにも!」
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