奇跡をあなたに


でも、望の口から衝撃な言葉を聞く。




「俺....エイズなんだ。」


....エイズ?



「えッ?」


「HlVに感染してるんだ...。」


「....。」



私は言葉がでなかった。


余りにも、突然の事で...


頭が真っ白になった。


その時。


「ごめん!」


!?


望が私に頭を下げた。


「望....?」


「...幸と出会う前から分かってたんだ..でも、幸と出会って...何回も言いたかったんだけど、幸を失いたくなかった。」


「.....。」


私と出会う前から...?


「俺がエイズだって知ったら幸いなくなるんじゃないかって...嫌われるんじゃないかって...」



「ごめん。望...」


「幸...」


私は望にそう言って病室から出てしまった。


訳が分からなかった。


望が...エイズだなんて。


信じられない。



私は病院を出た。



「幸さん?」


保健室の先生が私に気付き車から降りてきた。


「先生、私1人で帰りますから...」


「えッ幸さん?」


私は先生にそう言ってその場を離れた。

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