奇跡をあなたに
私は河原で寝転び、ただ空を見た。


空を見る時はなぜか落ち着く。


何も考えないでいられる。


その時。


「幸どうした?ハァハァハァ」


「望...。」

息を切らしている望。
きっと走ったんだろう。

「なんで急に帰ったんだよ!」


「いいでしょ...私の勝手じゃん。」


「はぁ?意味わかんね~」


「いいよ。別に分かんなくて。」


私はそのまま帰ろうとした。


「おぃ待てよ。幸いつも逃げるよな。だから強くなんねんだよ!」


「....。」
逃げる?
じゃあどうしたらいいの?


「聞いてんのか?」


「もうほっといてよ!」


「ほっとけねぇよ!俺ら友達だろ?」


「友達?」


「あぁ。違うのかよ!?」


「友達に彼女ができた事言わないの?」


「彼女?」


その望の反応に間違いだったと少し期待をした。


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