王子様の、花嫁探し。
あたしの番になり、
教卓の上の箱の中に手を伸ばす。
....どうか当たりませんように。
心の中で祈る。
ドキドキしながら
紙切れを取り出して、
ゆっくり広げる。
「....。」
マジックペンで、
あなたが姫役ですっ!おめでとう!
って書かれていた。
これってもしかして...。
「えー!!??」
あたりくじっ!?
委員長はあたしの悲鳴を聞きつけて、
紙切れを覗き込んで、
「姫は矢口さんに決まりましたー」
クラス全員に向かって叫んだ。