王子様の、花嫁探し。
「もうすぐ、文化祭本番だねぇー!」
かっちゃんの嬉しそうな顔。
付き合ってから、
いろいろの所に行った。
かっちゃんは前より笑うようになって、
前よりテレ屋になって、
前より、
あたしを求めるようになった。
「うん。ちょっと、緊張する」
あたしは少し苦笑い。
だって、
本番で台詞出てこなそうだから。
「大丈夫!」
かっちゃんはもう片方の手で
あたしの頭を撫でた。
「うん」
本当のこと言うと、
ただそれだけじゃなくて、
――陸戸に、
見せるのが怖いだけなんだ...。