恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~
生徒の甲高い声が耳に残る。
私は目を合わせなかった。
辛すぎて合わせられなかった。
苦しい・・・
苦しいよ、先生・・・
振り返り先にある先生を見つめた。
それは私がいままで見てきたいつもの先生だった。
あの生徒達は悲しくなんだろうか?
何で楽しそうに話せるの?
私もついこの間までああいう風に話していたんだ。
先生を見上げると目を細くして笑っている姿が浮かぶ。
もう一度私に向かって笑ってほしいよ・・・