恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~


生徒の甲高い声が耳に残る。








私は目を合わせなかった。





辛すぎて合わせられなかった。







苦しい・・・

苦しいよ、先生・・・




振り返り先にある先生を見つめた。


それは私がいままで見てきたいつもの先生だった。





あの生徒達は悲しくなんだろうか?

何で楽しそうに話せるの?


私もついこの間までああいう風に話していたんだ。






先生を見上げると目を細くして笑っている姿が浮かぶ。




もう一度私に向かって笑ってほしいよ・・・









< 115 / 144 >

この作品をシェア

pagetop