5月1日―幸せの訪れる日―
俺…ブーム??

蘭side



「蘭君、ちょっといいかな?」

「芦原先輩、ちょっといいですか?」

『蘭~またまたお呼び出しだぞ!!』

この言葉にはもう聞き飽きた。

クラスメイト兼一番の友達である壱曰く学校には今俺ブームが来てるんだと。

今、人生初のモテ期到来ってわけです。

1~2人なら未だしも5~6人だぞ。

聞いてるこっちの身にもなれってんだ。

まぁ、嬉しくないわけなんかないんだが……


俺には鈴しかいない。



皆には丁寧にお断りしてる。

てか中2の俺と付き合ったってさ、すぐに終わる気がする。

俺はまだ子供だ。何も判っていない。


このまま、誰の告白も受理する事も無く

生活をして行くつもりだったのだが…

彼女からの告白により、運命が変わる。。。

それは冷たい雨が凄い音を立てて降っている日の

午後…昼休みの事だった。


いつものように呼び出された俺。

今日呼び出されたのは図書室だ。

内の学校の図書室は校舎の裏側にあり、薄暗く、

利用する生徒はあんまりいない。

俺はそんなところに行く羽目に…

正直行きたくないのだが、流石に呼び出した人がかわいそうだ。

俺は昼休みになると、図書室に向かってゆっくり歩き出す。


< 22 / 67 >

この作品をシェア

pagetop