短編集




着信:緒里



い、おり?





緒里ってだれ?




胸がザワザワとざわめき始めた。


タケちゃんの携帯を、握りしめたまま固まって居ると欠伸をしながらリビングに入って来たタケちゃん。




慌てて、平然を装って、




「携帯、なってるよ…?」

「んぁ?あー…ありがとう」





あたしから携帯を受け取ると電話をする為に、リビングから出て行くタケちゃん



あたしに聞かれたら困る相手だから、出てったのかな…



考えたくもない事を考えてしまう。




嫌な事を考えて泣きそうになっていると、タケちゃんの足音が聞こえてきて涙を拭いた。






ガチャ――…




リビングに入って来た、武ちゃんを見ると、さっきまでパジャマだったのに、スーツ姿になってるタケちゃん








「…あのさ…」

「あぁ!!あたし、早希と遊ぶ約束してたんだ!

…か、帰るね。タケちゃん」




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