私の道 ―(実話)―
ナッチが、バッグから年賀状を取り出した


「これ、直哉さんから年賀状が来たの」

「年賀状?」


そういえば、私宛の年賀状をお母さんが持ってきてくれたけど、まだ見てなかった。


私を置いたまま
月日は確実に過ぎていた。



「彼氏と飲みにおいで、だってさ。あーぁ早く彼氏作らなきゃっ」


フフッと笑う私を横目に
ナッチが様子を伺うように言った。


「大ちゃんが最近また飲みにくるようになりました。って」

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