私の道 ―(実話)―
土曜の夜だけあって、街は人でごった返していた。



徒歩でナンパしてる人。

車でナンパしてる人。

ビール片手に奇声を発してる人もいる。

一人で来た私は少し怖くなった。


“やっぱりナッチについてきてもらえば良かったかな…”



陸の車も姿も見当たらない。

少し座って待とう…。



歩道の脇にしゃがみこんで、
しつこく陸に電話してみた。


もう別れてもいいから、
最後にきちんと話がしたいよ。



自然消滅は嫌だよ…。




ねぇ陸、何してるの?


どこにいるの?
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