私の道 ―(実話)―
「ちょっと!!何するの!?返して!!」

追いかけると刺青男は
近くに停めてあった車の後部座席に乗り込んだ。


私はケータイを取り返したい一心で
夢中になって男の手を掴んだ。


あのケータイには
付き合い始めた頃の
陸とのメールの全てが保存してある

寂しいときはいつも
読み返す

いつかきっと
この時に戻れるって

ほんの少しの
私の逃げ場…


「返してよ!!」

すると、もう一人の酒臭い男が私の背中を勢いよく押した。


バランスを失って車の中に倒れこんだ。

刺青男が私を引っ張って
酒臭い男がドアを閉めた。



「やめてっ!降ろして!!」

ドアに手をかけようとした瞬間、車は急発進した。
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