鳥居の向こうで運命変えます
呆然としたまま道を歩く。


本来の目的を失い、当てもなく彷徨う。
家に戻るという選択はなぜか思い浮かばなかった。


はじめから、ファイさんは働いてない?


頭が追いつかない。


喧騒さえも遠く感じられる。



そうだ……ファイさんは、自分の役目はもうおしまいだと言ってたじゃないか。



だとするならば。向こうの世界に、帰った……?


ショックのあまり言葉を失うとはこのことだろうか。気落ちしたままとりあえず、スマホを確認してみる。




ーーすると、信じられない名前が表示された。



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