鬼の花嫁
あのあと佐久助殿にとりあえず相談しようと捜し回ったが
結局見つけることができなかった
許婚との約束を思いだし家へ向かったが
胸につっかえたもやもやは取れないままだった。
「美鈴ちゃんっ!」
「ごめんね、待った?」
「全然っ!今来たし!!
でも、もうすぐ踊り始まっちゃうぜ!!」
「早く行こっか」
「おぅ!灯籠にいれる札持ったか?」
「あ!…ちょっと待ってて!」
慌てて家に入り昨日願いを書いた札を
とって戻った。