鬼の花嫁
目が覚めると洞穴の中はとても明るくなっていた。
朝になったことは一目瞭然である。
美鈴は寝台に寝かされていた。
体を起して周りを見るが、緋昏の姿は見えなかった。
美鈴は寝台から降りて、外に出てみた。
昨日は暗くてわからなかったが、
外にでてすぐ絶壁に突き当たった。
上を見上げるとさらに壁がほぼ垂直に続いていた。
つまり、絶壁の途中に洞穴がある。
そんな状態だ。
これでは逃げられない。
あきらめて美鈴は中に入った。