俺様執事に全てを奪われて
「ふと考えたら、朝食食べてなかった
急いで旅行の準備して、家を出たから…なんか買って食べよう」

「お…おう!
食うか」

わたしは頷く

…って、愛子って嫉妬より食い気が勝っているんだな

なかなか面白いやつだ

わたしたちは海から出ると、屋台のほうへと歩き出した

濡れた足に、砂がくっついていく

ちょっと気持ち悪いかも

「何を食べる?」

「んーとね
焼きそば、フランクフルト、たこやき……あとは…えっと」

「まだ食うのか?」

「だってお腹が減ってるから
今なら3人前くらい食べられる」

「大食いだな」

「よく言われる」

愛子がえへへと笑った

わたしは目の端で、元を見る

…が、やっぱり女性たちの後ろ姿しか見えなかった

ちぇ、つまんない

元は、楽しいのかよ

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