俺様執事に全てを奪われて
突然の帰国に焦るだろ
「…たく
よく寝れるよなあ
帰りの車中でもぐっすりかよ」

大きな旅行カバンを持っている元が、あきれたように話す

わたしは苦笑をして首のうしろを掻いた

「だって寝ちゃったんだから仕方ないだろ」

本当は寝るつもりはなかったんだけど

満腹中枢によって、眠気に襲われて…心地よい車の振動に身を任せたら

意識が遠くなってたんだよね

無意識っていうか…なんていうか

「今夜、寝られるのかよ」

「あ、ご心配なく
そういうことで悩んだことはないぞ
横になれば、自然と眠れる」

…たぶん、な

眠れるはずだ

元こそ

今日は疲れてるんじゃないのか?

ゆっくりと休めよ

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