俺様執事に全てを奪われて
「はい、200万円
頂戴」

母が朝食の席で、父に向って手を出した

父はぶつぶつと文句を言いながら、母にお金を渡す

「これでいつ入籍してもいいわよ」

母がにっこりと笑った

「須山だから許したのだ…他の男だったら…」

父はまだぶつぶつと呟いている

「うるさいわね
男は、負けたと認めたらそこでもう何も言わないのよ」

母が一喝する

負けた…って

そういう表現で合ってるのかよ

「今日、区役所に行きしょうか?」

「はあ?」

「だって、私たちがいるうちの方がいろいろと都合がいいでしょ?」

「だって…元の両親は…」

母が口もとを緩めて、楽しそうな顔をする
< 152 / 224 >

この作品をシェア

pagetop