恋するキモチ
教室に戻ってもわたしの気持ちは納まらない。
「なんで七瀬先生の弁当なわけ!?」

徹平が他の女の人のお弁当を食べてたなんて…

わたし、死ぬかも。


「松先に頼まれたからって。この前倒れて、七瀬先生にも心配かけて迷惑かけたのに、逆にコーチとして反省してるって言われちゃったよ。変に誤解すんなよ」

ほほえむ徹平を見る。
小さなため息が出る。
わたしは大きな深呼吸をして、自分を落ち着かせた。

「お弁当くらい、わたしが作ってあげるよ…」

どうして、言ってくれないの?
わたしと徹平の仲じゃない。

「何言ってんだよ、俺の弁当なんて作らなくていいよ」
あっさり、そう言われてしまった。

どうして?
七瀬先生のがいいの?

わたし、また泣きそうだ。
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