恋するキモチ
「ごめん。今、言うことじゃないって分かってるよ。今、明梨ちゃん、徹平のことで悩んでるから。そんな時に言うことじゃないって分かってる」


「俺は、弱ってるところにつけこむような卑怯な男じゃないから」

そう言って篤朗くんは、いつものようにまた笑う。


「俺、徹平のことも好きだから、あいつと正々堂々と勝負したいんだ。だから、明梨ちゃんも今の徹平のこと、見てやって。俺のことはまだ考えなくてもいいから」



何だか何にも言えなくて、溶けかかったカキ氷を無言でほおばる。


篤朗くんの気持ちは
うれしいけど…

頭が
いっぱいになって
苦しい
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