ラブ・ウイルス
「おはよー、早紀ちゃん!」
「……おはよ、真保。朝から元気だね」
学校に着くなり、ハイテンションで挨拶をする真保に
あたしは、引き攣った笑いを浮かべた。
だって、朝から声のボリュームが大きすぎる。
「なんでよーっ。そうゆう早紀ちゃんは今日もクールビューティのくせにっ」
「……クールビューティ?」
――なにそれ、初めて言われたんだけど?
「そーだよ!男子の間で話題になってるんだから。岡本早紀はクールビューティだって」
「――へぇぇ。そーなんだ」
「うわーっ。早紀ちゃんが無関心!」