☆ピュア姫と腹黒王子★
走る、走る。
あの元カノが現れたときと同じように。
[また、逃げ出すノ?]
『あんたんか死ねばいいのよ』
ヤメテ。
[いつまでたっても弱い人間だネ]
『生まれてきた意味なんてないんだから』
お願い、ヤメテ…
思い出したくないの。
その記憶だけは
どうしても…
[そんなこと無理に決まってるダロウ?]
『可哀想に。存在価値すらないんだね』
分かってる。
分かってるよ。
でも………
[君は弱い人間なんダ]
『ねぇ、お願いだからあたしの前から消えて。』
強がっていたかった。
強いと思いたかった。
弱い自分を
認めたくなかった。
記憶のカケラ
すべて消えてしまえばいい。
あの日の自分を消してほしい。
『死ねよ』
冷たく言い放たれたコトバ
あの日の傷は
まだ消エナイ