sakura-君と出逢えて-
広い青空と心地よい風の中でわたしとゆずは冷たいコンクリートの上に座った。
「あ、お尻は大丈夫?」
あんな高いところから落ちたんだもん。
相当なアザになってそう……。
「うん、落ちたときは相当痛かったけど、今は大丈夫だよ。心配してくれてんの?」
「べ、別にそういうわけじゃないけど……」
多少、気にはかかる。
だって、わたしの目の前に落ちてきたんだし……。
「春ちゃんの顔を見たら痛さも吹っ飛んだよ」
そう、ニコッと笑う顔に不覚にも心臓が高鳴った。