sakura-君と出逢えて-

触れ合うキョリ





学校を出るとスカートのポケットが震える。


携帯を取り出すと、授業中のはずの咲来からメールが来た。




――倒れたって聞いたけど、大丈夫?




「何でそんなこと知ってんの?」



思わず声が出た。


多分、由梨だろうけど、情報早すぎ。



「てか、大丈夫だし!」



そうメールを入れると、今度は咲来から着信が入る。



「は? 授業中じゃないの?」



携帯の上に表示される時計は11:15を示していた。


出るか出まいか……悩んでる間中鳴り続つづける着信。


もし、咲来が心配してかけてきてくれてるのなら出なきゃ悪いよね。


ふぅ……一息ついてわたしは電話マークを押す。








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