愛の道は生きる道
控え室に帰ってきたミーヤさんは、わたしにピースサインを出してくれた。

まるで、わたしの心を知っているかのように。



「やっぱり、似合ってたでしょ。今度ご飯おごってもらおうね」

「わたしは、何も。ミーヤさんだけで、どうぞ」

「いいえ、愛名さんのおかげですよ。福太もいいイメチェンになったんじゃないかなあ。ずっと、事務所から規制されて、方向性を見いだせないみたいだったからさ」

「そうみたいですね」


わたしは、取れかかっているミーヤさんの髪にアイロンをかけた。


「あっ、あたしのこと、ミーヤって呼んでください。さんなんてつけられると、困ります」

「でも、」

「じゃ、あたしも愛名って呼びますから」


ミーヤさんのマイペースにはついていけないね。


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