愛の道は生きる道

19.夢に見た現実

ミーヤのマンションに泊まった次の日、

わたしにとって初デビュー日が決まったのだ。

独りで、ヘアメイクアーティストとして仕事を任される。



わたしの初仕事は「ブライダル」だった。

何度か先輩のアシスタントで連れて行ってもらっているから、流れや内容は分かっている。

でも、独りで・・・となると、今から緊張する。



「大丈夫。愛名ならやれるって。あんたのそういう真面目なところが、ブライダル向きなんだって」

あまりに心配そうに見えたんだろう。
いつも励ましの言葉なんてくれたことのない可憐さんが、わたしを励ましてくれた。


「・・・はい。でも、何か粗相があったらと思うと、緊張しちゃって」


「まずは、お嫁さんとコミュニケーションをとること。一生に一度の大切な機会に立ちあわせていただけるんだからね。そういう気持ちでやっておいで」

「はい!」

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